ちょっと知りたい話題

ちょっと知りたい話題や情報をお届けします。

電気で傷を消毒する「電界ドレッシング」の開発

細菌に感染した傷を電気でなくす電界ドレッシング(electric field-based dressing)が開発された。

米国インディアナ大学医学部再生医学・工学センター(Center for Regenerative Medicine and Engineering)のチャンダン・セン教授の研究チームが開発したこの電界ドレッシングは、細菌が自分自身を守るために作った生物膜(biofilm)を電気で破壊して、傷の回復を促進するとサイエンスデイリーが18日報道した。

火傷または手術後の感染症の傷から細菌は自ら電気を作って電界に交信しながら、自分自身を保護するための生物膜を形成する。

生物膜が形成された細菌は、好戦性が強くなり、治療がより困難になる。

この電界ドレッシングは、細菌が作る電場をかく乱させ、細菌の生物膜を破壊するだけでなく、生物膜の形成を遮断すると、研究チームは明らかにした。

この電界ドレッシングは、創傷の体液や血液と会えば、電気化学作用を起こし、自ら1ボルト(volt)の電気を生成する研究チームは説明した。

このドレッシングは、自らの傷の細菌に対抗するだけでなく、他の薬剤の投与を並行したときの薬の効果をさらに強化するため、抗生物質耐性を持った菌感染症の治療にも役立つだろうと研究チームは述べている。